大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)80 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人豊川忠進の上告理由第一点ないし第三点について。

所論はいずれも原審に法の解釈を誤つた違法があると主張するが、その実質は原

審が適法にした事実認定もしくは証拠の採否を非難するに帰する。原審は本件仮差

押決定がDに対してなされた事実を認定しているのであつて、その判断に違法はな

い。登記に公信力はないのであるから、原審が所論附記登記が事実に合わないと判

断したことももとより違法ではない。されば所論はいずれも理由がない。

同第四点について。

所論は、本件差押に対して第三者たる上告人も上告人の財産の上になされた差押

の不法を主張してこれを排斥しうることは当然であるのに、これを否定した原審は

法の解釈を誤つた違法があると主張する。しかし、原審は本件仮差押の目的物たる

不動産が上告人の所有に属しないことを確定しているのであるから、上告人は本件

仮差押を排除するについて結局利害関係を有しないことに帰着し、従つて、この点

に関する原審の見解が正当でないとしても、判決の結果に影響を及ぼさないこと明

白であるので、所論は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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